「養育費なんて払う気ないから」
――その言葉を聞いたときのショックは、今でも心に残っています。
子どもが生まれてまだ2か月で離婚。当時の私は仕事をしておらず、実家の親も経済的に助けてもらえる状況ではありませんでした。
「どうにかして養育費を受け取らなければ」と思い、右も左もわからない中で必死に調べました

この記事では、私が実際にとった行動や学んだことをまとめました。
きっと同じように悩んでいる方の参考になるはずです。
- 養育費の支払いを拒否されたときの行動
- 弁護士への無料相談方法
- 養育費請求調停を自分で申立てする方法
シングルマザーになることを決意|離婚の理由は?


どうして生まれたばかりの赤ちゃんがいるのに離婚したのか。
私も元夫も、今思えばすべての考えが甘かったのだと思います。
元夫のお金の使い方に見えた
「価値観の違い」
私は「未来をしっかり見据えていきたい」と強く思っていました。
そのために、家計簿をつけてお金の流れをきちんと把握し、無理のない生活を整えることを心がけていました。
子どもが将来「お金がないからできない」と困ることがないように――そんな願いを胸に、毎日を過ごしていたのです。
しかし、元夫は未来のことなんて全く考えていない様子でした。
欲しいものはその場で買ってしまい、隠れて借金をしていたこともありました。
さらに、家族にまでお金を借りていたと知ったときは、正直とても不安になりました。



私は「子どものために生活を安定させたい」と思って必死に工夫していたのに、彼とのお金の感覚の違いに、何度も心がざわついたのを覚えています。
私にとって離婚の決定打になった出来事
ある日、子どもを母に預けて、久しぶりに元夫と二人で買い物に出かけたことがありました。
その帰り道、彼は嬉しそうにこう言ったのです。
「二人で出かけるのって久しぶりだよね。こんなこと言ったら怒られるかもしれないけど、もう少し二人家族で過ごしてたかったな」
その瞬間、私は心の中で「この人とは一緒に未来を描けない」と感じてしまいました。
私にとっては子どもが第一。けれど彼にとっては、自分の気持ちや居心地が優先されているように思えて、価値観の違いがはっきりと浮かび上がったのです。



さらに「母が事故にあった」と嘘をついて仕事を休んだり、社会人としては信じられない行動も目立ちました。
その積み重ねの末、私は離婚を決意しました。
養育費を拒否⇒即「法テラス」に電話!弁護士の無料相談


離婚が決まって数日後、私はすぐに元夫へ養育費のことを確認しました。
「子どもを育てていくために、どうしても必要なお金だから」そんな思いで勇気を出して連絡したのです。
ところが返ってきたのは、衝撃的な言葉でした。
「俺、もう父親じゃないし、養育費なんて払う気ないから」
その一言で頭が真っ白になりました。
「子どもの親であることに終わりなんてないのに…」胸が締めつけられるようでした。
でも、くよくよしている暇はありません。私はすぐに調べ始め、その中で 「法テラス」 の存在を知りました。
「法テラス」で弁護士に無料相談
弁護士に相談するのはハードルが高いと思っていましたが、法テラスは無料相談制度がありました。
まず電話をすると、担当の方が親切に対応してくださり「弁護士と面談できますよ」と案内されました。
数日後、30分の相談に行きました。
そこで教えてもらったのが「家庭裁判所での調停申立て」でした。



弁護士を立てなくても自分でできるように、書式の準備や必要書類、費用の目安など、一から丁寧に教えていただきました。
不安だらけだった気持ちが「やってみよう」に変わった瞬間でした。
自分で養育費請求調停を申立てました


「何から始めればいいの?」「自分ひとりでも大丈夫?」と不安な方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
まずは裁判所のサイトをチェック



申立ての手順がわかりやすくまとまていますので必ず確認しましょう。
▼裁判所のサイト
全体の流れは?
裁判所のサイトから書式をDLし、必要書類をそろえます。
費用は収入印紙1,200円(子ども1人につき)+郵便切手。添付は戸籍謄本や収入資料など。
窓口だけでなく郵送でも申立て可能。提出控えは必ず手元に残します。
呼出状や進行照会への回答依頼が届きます。調停は平日、1回あたり2時間前後が目安。
調停委員が当事者を交互に聴く方式。直接顔を合わせることはなく、別室待機が基本です。
合意が固まると「調停調書」が作成され、法的に有効な取り決めとなります。
家裁で養育費を決めた日の流れ【実体験】
ここからは、私が実際に家庭裁判所で養育費を取り決めた日の様子をお伝えします。



初めての場所で、どんな流れになるのか分からず不安だった私ですが、ひとつずつ進んでいく中で「なるほど、こういう形で決まっていくんだ」と実感できました。
当日は、指定された時間に家庭裁判所へ向かいました。受付を済ませると、調停までの間は待合室で待機します。周りにも同じように調停を受ける方がいて、静かな緊張感が漂っていました。
呼び出されると、調停委員の部屋へ。まずは私一人で入り、これまでの経緯や希望する養育費の金額について伝えます。委員の方はとても丁寧に話を聞いてくださり、安心して思いを話すことができました。
次に元夫が呼ばれ、同じように調停委員へ意見を述べます。私たちが直接顔を合わせることはなく、委員を介してやり取りが行われました。これによって余計な感情的対立を避けられたのは、とても助かりました。
お互いの意見を調整しながら、最終的に養育費の金額と支払い方法が決まりました。委員の方が法律上の基準(算定表など)を示してくださったおかげで、納得感のある形に落ち着けたと思います。
最後に「調停調書」と呼ばれる正式な書類が作成され、これで養育費についての取り決めが法的に有効なものとなりました。紙に書かれたものを手にしたとき、ようやく少し肩の力が抜けたのを覚えています。
▼実際の調停調書


調停で養育費を決めるメリット
- 調停調書は強い法的効力がある
- 支払いが滞った場合でも強制執行できる
- 調停委員が間に入るので感情的対立を避けられる
- 法律の基準に沿った妥当な金額が決まりやすい



「子どもの権利として守られた」と感じられる安心感は大きな支えになりました。
まとめ
- 養育費を拒否されても調停で取り決めれば法的効力がある
- 法テラスを利用すれば弁護士に無料で相談できる
- 養育費調停は自分でも申立て可能
- 家庭裁判所では交互面談が基本で直接対面は避けられる
- 調停調書が作成されれば、強制執行も可能で安心
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